【永遠の5歳児、食を語る】

理由もなく惹かれることは、多分本当は何らかの理由がある。でもそれを頭で考え始めるとなぜか、自然に惹かれてゆく時のきらめきが薄れていくような気がするのです。

理由はともかく、まず大切なのは惹かれるということだけでいいのにな。なんだかんだ理屈をつけていると、純粋な気持ちが濁ってしまいそうで。

人と食べものは似ているとつくづく思います。食べものに五感で惹かれるように、人にも多面的に惹かれることが多い。

同じ食材を今日はこう食べて、明日はこう食べようと考える時、その食べものの背景と個性を見つめてから、自分の体調や気分に合わせて組み合わせています。

そのため、きちんとしたレシピは何もなくて、作り方教えてと言われると申し訳ないくらい適当なのだけれど、自分には最も心地良い食卓だし、伝えた相手にもきっと楽しい時間になるはず。

人間関係も、人の背景や個性を活かして美味しく楽しいチームになれたらいいな。

私はよく目の前に並ぶ料理に「私に食べられて幸せもんだね」と思いながら、いただきますの手を合わせることが多く。人に対しては流石に面と向かってよう言わんけれど、会えて良かったと思ってもらえる時間にしたいなぁと。

理由もなく人や食べものに惹かれるのは、きっと、一瞬しかないその時を共有する意義があるからだと信じていて、だからこそ、まるで子供のようにその時間を楽しみたいといつも感じます。

土鍋を開ける瞬間も、自宅でほぼ毎日見ているのに、いつも湯気と香りにときめく。まるで毎回が初恋のように。

こういう積み重ねが、人を優しく強く幸せにするのだと心底思います。自分がそうだったから。永遠の5歳児(のように食を楽しむ人)を増やしたい。それが自分の原動力です。

ご飯、炊きましょう♡